浅草橋ゴルフクラブ

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コーチ紹介

◆高松 志門プロ インタビュー

昭和の名手、橘田規に師事し水平打法から独自のゴルフ理論を展開する高松志門プロ。
多彩な技から‟ゴルフ芸人”の異名をとり、「ゆるゆるグリップはヘッドスピードが速くなる」を提唱。
プレースタイルと気さくな人柄から根強いファンたちに愛される。

【プロフィール】
・1951年 兵庫生まれ。

・1975年 プロ入り

・1988年 コリアタイムス・ポカリオープン優勝

・1995年 ゴルフダイジェスト『レッスン・オブ・ザ・イヤー』受賞

・2010年 NHK教育テレビ『趣味悠々』講師

*出版、本16冊・DVD11巻、累計100万部


ゴルフを始められたきっかけは何でしたか。

子供のころから自由奔放、自由業になりたいと思っていました(笑)。実家は母が一人で旅館を経営しており、父は地主で無職、働かない生活をしておりましたので、高校生になったくらいからそんな父に憧れていました。大学進学後も青春生活を謳歌していましたが、母が新聞でゴルフのアシスタントプロ募集の広告を見て勧められ、「ゴルファーも自由業みたいなもんだなぁ」と思いこの世界に入りました。動機が非常にいかがわしいですね(笑)。

そこからプロになろうとしたのは何故ですか。

テストを受けないと自由業(プロゴルファー)になれないからですね(笑)。プロになってからはプロとしての技術を磨いていきました。そしてアマチュアの方とラウンドさせていただくのですが、他のプロとは違うプレーをしていました。例えば、「今日は全ホールウッド1本でラウンドしますよ」「今日はサンドウェッジ1本でラウンドします」と宣言してプレー。アマチュアの方に喜んでいただき、またラウンドに誘っていただいたりしましたね。もちろんプロの試合にも参加していましたよ。

プレーの中で、前回このクラブでショットが成功したら、次回はそのクラブは使いません。一回成功すると、自分の中では終わったと思っているので、もう一度同じクラブでプレーしようとは思わないんです。また、他のプレーヤーがショットして成功したクラブの番手は絶対に使いません。グリーン上でもパターを使わなかったり。つまり他と一緒では嫌なんですね、だから成績は良くないですね(笑)。それが自分のプロとしての流儀だったりするんですね。

その根底にあるのが、プロである以上お客様を飽きさせたくないという思いがあるんです。そんなプレーをしているから口コミでどんどん広がっていき、私とプレーしたい方が増えていきました。やはりプロである以上アマチュアの方とはお客様ではなく、「先生と生徒」というスタンスは崩したくないと思っています。ゴルフという媒体があって、プロとしての技術を見せて初めてご縁ができていると思っているんですね。だからこそアマチュアの方に媚びたくない、という思いがあるんですね。

高松プロにとってのゴルフの楽しさとはなんですか?

ゴルフは、1本のクラブとボールを使って200m以上先のターゲットに向けて、自由に飛ばすことができる。まっすぐ飛ばせたり、曲げて飛ばせたり、転がせたり…面白いですよね。
それと、山を切り拓いてグリーンや池、斜面などつくったりしたゴルフ場で1日楽しめる、しかも数千円~で。こんな贅沢な遊びはないと思っています。パチンコだったら運悪かったら5分10分で使っちゃう(笑)。なかなかそれを理解していただけないんですよね。

60歳を迎え「ゴルフとはなにか?」という自分なりのものを残したいと考えて自作DVDをつくりました。そして、DVDでは解説などほとんどなくゴルフの技術の極み(プレー)を中心に収録しました。ゴルフとは鳥のように自由に飛ばせるものなんだ、と言っています。そして1つプレーができるようになったら、球筋を変化させたりとアイデアや発想が湧く。そうやって1つ1つレベルアップしていただきたい、そんな思いが伝われば、と。

これからゴルフにチャレンジする方にアドバイスをお願いします。

プレーもそうですが、自分のことばかりを考えるのではなく、常に周囲に気を配る。これがゴルフの精神だと考えています。私はこれを忠実に実践しています。そんな私の精神を評価していただき、雑誌社の方からのコラムのお仕事を依頼されたりしています。30代、40代、50代、60代と年代によって、ゴルフに対するエチケットの理解が全然違いますね。深いですね。

自分の持論である、ボールを打つのはクラブヘッドだと気が付いたのは30歳。それまでは自分の体が打つものだと考えていたんですよ。そうではなく、ボールを打つのはあくまでもクラブだと、それだけを考えるようになったんですよ。それから「ゆるゆるグリップはヘッドスピードが速くなる」を提唱しはじめたんですね。ですから、「ああしろ、こうしろ」とは言わないです。「ただ緩める、クラブを思う…」これだけをアマチュアの方にはお伝えしています。

ですから、自分のプレーの弱いところを補おうとアマチュアの方が私のレッスンを受けても、私が真っさらにしてしまうので、雑誌社の社長さんからは「レッスンを教えるというより壊し屋ですね」なんて言われています(笑)。そんな私が『レッスン・オブ・ザ・イヤー』を受賞しました(笑)。

ゴルフ上達の道は、当たり前ですがとにかくクラブを振ることです。そして「習うより慣れろ!」上手な人のプレーを見て真似する、教わるものじゃないですよ。私がそうですから。ぜひ、ゴルフを大いに楽しんでくださいね!